Youtube英語 イスラエルの選挙

最新の時事ニュースを簡潔に解説してくれるアルジャジーラYouTube動画、START HERE。

今回は2021年3月23日におこなわれた、イスラエルの総選挙についての特集でした。

本稿は動画を見る前または見ながら読む、副教材として使用して頂ければ幸いです。

youtu.be

 

■事前に知っておいた方が良い情報

  • Benjamin Netanyahu、現首相:右派政党Likudの党首。汚職事件で起訴されている。

ja.wikipedia.org

  • 2021年3月23日にイスラエルにて国会議員を決める選挙があった。この2年でなんと4回目。
  •  議員定数 は120。1948年の建国以来、一度も一つの政党が過半数を確保した事が無く、いつも連立しており、不安定。
  •  動画はタイトルの"5 things to know"のとおり、5つのポイントに分けて解説している。

 

 

■オープニング

So why so many trips to the polls?

動画内で何度かpollと出てくるが、"世論調査"の意味と"投票"の両方の意味で使われている。ここでは"2年間で4度目"にかかっており、何度も選挙をおこなっている事を強調している。

 


■1 イスラエル選挙制度(0:40~)
Instead of voting for a politician, people vote for the party they want parliament.

イスラエルでは、議員にではなく政党に投票する。

 

No single party has ever pulled that off so every government has been a coalition.

これまでどの政党も過半数を得た事が無く、いずれの政権も連立している。

 

急に出てくるYossi Mekelbergさんは、

Chatham HouseのAssociate fellowだそうです。 

イギリスのシンクタンク、王立国際問題研究所の非常勤研究員?。

王立国際問題研究所 - Wikipedia

As a cllective、というのはイスラエル有権者全体を指す様ですが、

ここでのニュアンスはちょっと分かりません。 

 

 

■2 連立がうまくいっていない(1:10~)

最初にテトリスのブロックみたいなので説明してくれますが、これは必要なんでしょうか?

 

the last government lasted seven month

前政権は7ヶ月続いた。(意味としては7か月”しか”続かなかった)

 

 

■3 ネタニヤフの勝機(1:50~)

Netanyahu is counting on a few things to win

勝つためにFew thingsに頼っている。

 

  • vaccinating people against Covid-19

   世界で最も早いワクチン接種

 

  • he's seen as tough on Iran & on the Palestinian issue

   イランやパレスチナへの強硬姿勢。

   有権者には評価されているのですね。

 

  • People also seem to approve of Israel’s new relationships with Gulf countries like the UAE and Bahrain, what they call normalisation.

   湾岸諸国との関係改善。昨年ニュースでもトランプが前面に出ていましたね。

 

またここで出てくるMitchell Barakは、

KEEVON GLOBAL RESEARCHのCEOとの事。

本人のLinkedinによると、”one of Israel’s savviest pollsters”、自分の会社のホームページだと、Wall Street Journalに”Istaeli-Amelican public opinion expert”と呼ばれたと書いております。

事情通という事ですね。

 

 

■4 ネタニヤフの汚職疑惑(2:37~)

4つ目とはハッキリ言ってませんが、構成的に00:23で言っている、「Why do some people blame Netanyahu?」にかかっているかと。

 

ネタニヤフが起訴されたのは3つの要素。

ここはCGが分かり易いですね。

  • Fraud 詐欺
  • Branch of trust 背任
  • Bribery 贈収賄

 

BBCの記事で見たら、上記の要素にそれぞれ単独で訴えられている訳ではなく、

  • Case 1,000(詐欺と背任、$300,000相当の品を貰った)
  • Case 2,000(詐欺と背任、新聞社に働きかけ)
  • Case 4,000(詐欺と背任と贈収賄、ニュースサイトでお世辞の記事を書いてもらう)

でした。

Benjamin Netanyahu: What are the corruption charges? - BBC News

 

He keeps dragging Israelis back to the polls. 

ここが一番良く分かりませんでしたが、日経新聞の記事によると、

イスラエルでは在職中の首相は起訴されても有罪確定まで辞任うする必要は無いとの事で、

選挙自体が延命の為にしているのでは?と疑われている様です。

イスラエル総選挙2年で4度目、ネタニヤフ氏の続投が焦点: 日本経済新聞

 

 

■5 他の候補者について(4:11~)

Most polls suggest his party, Likud, will come out on top again

ここでのpollsは世論調査ですね。リクードが一番票を集めると予測されています。

 

<イスラエルの政党詳細>

ここもCGが分かり易いですね。イデオロギー毎で見ると

Right(右派):全49、Likud 29、Yamina 11、New hope9

Left(左派):全10、Labor 6、Meretz 4

Centrists(中道):全20、Yesh atid

Others(その他):Joint list 8、United torah judaism 7、Yisrael Beytenu 7、Shas 6、Religious zionism party 5、Blue & White 4、Raam 4

 

 

ユダヤ教の超正統派の政党United torah judaismやShasもネタニヤフを支持している様です。

ラビの葬儀に大勢人が集まった事を大目に見た、というニュースがありました。

ラビの葬儀に数千人、超正統派の「特別扱い」に批判 イスラエル:時事ドットコム

 

 

■ エンディング(5:37~)

Then it comes down to who can get past their differences and make a deal to form a coalition government.

どの政党が違いを乗り越えて連立を組んでいくか?が焦点となる。


And that could take months.

それは何か月もかかる可能性があるでしょう。

 

と閉めくくっております。

 

 

■ 単語

poll:世論調査、または投票の意味でも使われている。

coalition:連立。

parliament:議会。

knesset:クネセト、イスラエル立法府の呼び名。

counting on:頼りに。

beset by~:~に悩ませられる。

has ruined:台無しにした。

accountable for corruption:腐敗の説明責任。

indicted:起訴された。

pleaded:訴えた。

proven:証明済み。

have won elections outright:完全に選挙に勝つ。

He's pitching himself as~:自分を~の様に売り込む、ここではネタニヤフのライバルとして自分をアピールしているという意味です。

fallback option:代替案、ここでは他に変わりの人(Alternative)がいないという文脈で、ネガティブに言われておりますね。

staring:見つめて、星を見るところから来ているのでしょうか。

predicted number:予測された数、ここでは世論調査の結果の議席数。

get past their differences:違いを乗り越えて。